Blue10のブログ

歯医者の豆知識を紹介します。

抜歯になる原因は何か?

皆さんは抜歯の原因というと何を思い浮かべるでしょか。多くの人はむし歯、歯周病を思い浮かべると思います。実際日本ではむし歯と歯周病で抜歯の原因の8割以上を占めています。
では歯科先進国である北欧スウェーデンではどうでしょうか。驚くことにむし歯と歯周病を合わせても抜歯の原因の約1割程度と言われています。むし歯も歯周病もほとんどない社会になっていると言えるでしょう。ここで歯を抜く原因は一体何なのだろうという疑問が出てくると思います。スウェーデンでの抜歯の原因は6割以上が歯の破折だそうです。
スウェーデンでは平均寿命は81.7歳とかなりの長寿国となっています。むし歯も歯周病もなく長寿国となれば高齢者の口の中にはたくさん歯が残っているはずです。高齢になり長年使っていた歯が疲れてしまい割れて抜歯になるということが起こっているようです。

8020運動の記事でも書きましたが日本人の半数以上が80歳でも20本以上の歯が残っています。これは国民のむし歯、歯周病予防の意識が高まったのと治療の技術が高まったためだと考えられます。これからさらに多くの人が多くの歯を残したまま高齢者になっていくことは確実です。このまま日本も歯科先進国となればスウェーデンのように高齢者の歯の破折が増えると予想されます。日本はスウェーデンの10倍以上の人口を抱え、高齢率も高い、平均寿命も長いということです。つまり日本はスウェーデンに比べ高齢者の数が圧倒的に多いと言えます。すると歯が破折するケースも圧倒的に多くなる可能性があります。歯の破折は歯科先進国ならではの悩みと言えると思います。

長く使ったから割れるのは仕方ないと考えるのではなくて、むし歯や歯周病と同じように破折も予防する取り組みをしていかなくてはならないと思います。高齢になってから注意するのではなく若いうちから歯に無理な負担をかけない習慣をつけていくのが必要だと思います。咬みしめについてはいくつか記事を書いてきましたがすぐにやめられるものではないので、まず咬みしめる癖を付けないことが大切です。一番奥の12歳臼歯はその名の通り12歳頃に生えてきます。50歳の人でも人生100年と考えると折り返し地点を過ぎていません。気が遠くなるかもしれませんがしっかり考えなくてはいけないことだと思います。

いつまでも自分の歯を残すために大切なのは、むし歯予防、歯周病予防、破折予防です。