食べたらすぐ磨く？

昔から食事をしたらすぐに歯を磨きましょうと言われていました。これはむし歯菌の餌になる食べかすを除去し、歯を溶かす酸を作らせないためです。しかし最近食べたあとにすぐ歯磨きをすると歯に傷がついてしまうので食後３０分以内は磨かない方が良い、という意見もあります。これがテレビで取り上げられて話題になりました。

どちらが良いのでしょうか。

結論からいうと食べたらすぐ磨く方がいいです。

このことについては日本歯科医師会、日本小児歯科学会からしっかりと見解が出ています。確かに強い酸性の飲食物を摂取すると微量ですが歯の表面がが溶かされます、特に歯の根が露出している人は注意です。そこに歯ブラシを当てると削れてしまうとのことですが、それを恐れて食後３０分以上放置してむし歯菌のやりたい放題にする方がよっぽど悪さをします。食べたら直ぐ磨くというのが間違っているなら昔から習慣的に行っている人は歯が削れてなくなってしまっているでしょう。現実には食べたらすぐ磨く人のほうが歯は健康に保たれています。

テレビでは内容を面白く、ドラマチックにする傾向があるので嘘ではありませんが大げさになりやすいです。ある番組では食べてすぐ磨いた歯の電子顕微鏡写真が出たそうです。電子顕微鏡は口の中では見ることができません。食べてすぐ磨いて、歯を抜いて、処理してから電子顕微鏡で見たことになります・・・。本質を見極めて全てを鵜呑みにしないようにしてください。

昔から言われている食べたらすぐ磨くが正解です。